大腸内視鏡検査(大腸カメラ)とは?
大腸内視鏡(大腸カメラ)検査では、肛門から高性能のカメラが付いた細い管(“スコープ”といいます)を挿入して、大腸(直腸、結腸、盲腸)の内部を詳しく丁寧に観察します。この検査により、腹痛や便通異常(下痢・便秘)、血便(便に血液がついている状態)などの症状の原因を調べることができます。さらに、大腸がん、大腸ポリープの場合は、治療(※内視鏡を使って切除)も行うことができます。炎症性腸疾患の場合などは、薬で治療をすることができます。
肛門からスコープの挿入を行うことへの不安や羞恥心から、検査に抵抗を抱えておられる方も多いです。その抵抗感をなくせるよう、板橋区仲宿にある当院『胃と腸の板橋仲宿内科』では、内視鏡の経験が豊富な私が、丁寧な検査を行い(下の当院の「大腸内視鏡検査の特徴」の項をご覧ください)、皆様の健康を脅かす大腸の病気の早期発見・早期治療に努めます。
大腸内視鏡検査について皆様に知っていただきたいこと
なぜ検査をお勧めするか
※是非お読みいただきたいです
皆様に一つ重要なことを伝えさせてください。長くなりますが是非お読みください。
35歳以上で大腸がんになる方が増えることが明らかになっています(図参照)。そして、2003年以降は女性におけるがんの死亡原因で最多、男性においては第2位となっています。
参考:日本医師会ホームページ
大腸がんでは早期(がんが進行する前)では、ほとんどの場合は、自覚症状は全くありません。そのため、大腸カメラを定期的に行い早期発見することが命を守ることにも直結します。健康診断で「血便」があった場合はもちろん検査を受けてください。たとえ何も症状が無くても、定期的に大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。どうしてでしょうか?早期であれば大掛かりな外科での手術の必要はなく、内視鏡(カメラ)を用いて切除することで根治させる(完全に治す)ことができるからです。将来、「がん」になる可能性がある「ポリープ」(大腸内側表面の粘膜の一部が「いぼ」のように膨らんだ状態)も、切除をすれば、がんになることはありません。
大腸内視鏡検査でわかること
大腸内視鏡検査では、以下のような病変の有無や症状の原因を正確に評価できます。特に自覚症状に乏しい大腸ポリープや初期の大腸がんに対しては、早期発見と治療の両面で対応いたします。
- 大腸ポリープの有無と種類
- 大腸がんの早期発見と進行度
- 長引く便通異常(下痢・便秘)
- 便潜血陽性・血便
- お腹の張りや腹痛
- 急な体重減少
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)の診断と経過観察 など
大腸内視鏡検査をおすすめする方
消化器疾患の中には自覚症状に乏しいものもあります。症状がなくても、以下に該当する方には、大腸内視鏡検査の受診をおすすめします。
- 40歳以上で、一度も大腸カメラ検査を受けたことがない方
- 40歳以上で、大腸カメラ検査を定期的(※)に受けていない方
- 便潜血が陽性の方
- 大腸ポリープの既往歴がある方
- 大腸がんになった家族がいる方 など
※個人個人の状況によって異なりますが、2~3年に一度は大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。リスクが高い方は1~3年以内の定期的な検査が必要となることもありますので、ご相談ください。
大腸カメラ検査の負担を軽減するために
女性医師が検査を担当
女性医師(院長)が検査を担当いたします。検査に対して羞恥心を感じる女性の患者様も、リラックスした環境で安心して検査を受けていただけます。
鎮静剤で負担軽減
鎮静剤を使用することで、ほとんど眠っているような状態で検査を受けることができます。そのため、検査の痛みや不安が軽減されます。
炭酸ガス(CO2)送気を使用
腸管内に送る空気を炭酸ガス(CO2)にすることで、検査中や検査後のお腹の張りを軽減させています。炭酸ガスは体内で速やかに吸収されるため、検査後も楽に過ごせます。
当院の大腸内視鏡検査の特徴
豊富な経験を持つ医師による検査
当院の医師は、豊富な経験を活かし、大腸の微細な変化も見逃さず、正確な診断と安全な処置をご提供いたします。
女性患者さんの不安な気持ちへの徹底配慮
内視鏡検査は女性医師(院長)が実施いたします。デリケートな部位の検査に対する不安や羞恥心を和らげ、リラックスした状態で検査を受けていただけます。女性特有のお悩みにも適切に対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
負担軽減のための工夫
鎮静剤の使用や炭酸ガス(CO2)送気により、検査時の不快感や痛みを大幅に軽減しています。鎮静剤で眠っている間に検査を行うことも可能で、炭酸ガスは腸管内で速やかに吸収されるため、検査後の膨満感も軽減します。
大腸内視鏡検査の流れ
step01
受診・検査予約
- まずは当院を受診し、大腸カメラ検査の必要性を確認します
- 検査が必要と判断された場合は、検査日時を決定したうえで、前処置の説明と下剤をお渡しします
- 服用中のお薬がある場合は必ず医師または看護師にお知らせください
- 健診等で要精密検査と指摘された場合は、検査結果をお持ちください
- LINE・WEBで事前に検査を予約された方は、検査日の1週間前までに必ず受診をお願いします
胃内視鏡検査との同日実施について
大腸内視鏡検査は、胃内視鏡検査との同日実施も可能です。それぞれの事前準備は共通するものが多いため、同日に実施することで時間的、身体的な負担を軽減できます。希望される場合は、受診時にご相談ください。
step02
前日準備
- 検査前日の夕食は指定の時間までに済ませてください。以降は、検査終了まで透明な飲み物(水・お茶・スポーツドリンクなど)のみ摂取可能です
- 医師の指示に従ってお渡しした下剤を服用してください
step03
検査当日(前処置)
- 検査当日は絶食です
- 指示された時間に洗腸液を飲み、腸内を空にします(前処置)
ご希望があればクリニック内でお飲みいただけますので、診察時にご相談ください
step04
ご来院
- 予約時間にクリニックへお越しください
- 検査の前に専用の検査着に着替えていただきます
- 鎮静剤の使用をご希望の方は、車や自転車での来院はお控えください
step05
検査
- 体の左側を下にして検査台に寝ていただきます
- 鎮静剤を使用する場合は、腕に専用の針を入れ、そこから鎮静剤を投与します
- 準備が整いましたら、肛門からスコープを挿入します
- 検査中は腸壁に吸収されやすい炭酸ガスを送気しますので、通常の検査に比べてお腹の張りが大きく抑えられます
- 検査は通常15~30分程度で終了しますが、組織採取(生検)やポリープ切除などを行う場合はさらに時間がかかることがあります
step06
検査後
- 30分ほどの休憩後、医師から検査結果をご説明します
- 組織検査を行った場合は、後日結果をお知らせします。再度ご来院をお願いいたします
検査後の注意点
- 検査後1時間ほどは飲食をお控えください
- 検査後数日以内に腹痛や出血などの異常がある場合は、すぐに当院にご連絡ください
- ポリープ切除を行った場合は、一定期間の生活制限が必要です
・術後3日ほど…刺激物(辛い物やアルコール)の摂取を避けてください
・術後7日ほど…腹圧のかかる作業(重い物の持ち運びなど)、激しい運動、長時間の運転、遠方への旅行や出張などは避けてください
- 鎮静剤を使用した場合は、当日の車や自転車の運転、飲酒は控えてください(ふらつきが残る可能性があるため) など
検査費用
大腸カメラ検査費用は下記の通りです。
当院の大腸カメラ検査は保険診療での対応可能です。詳細は医師またはスタッフまでお問い合わせください。
内容 |
1割負担 |
3割負担 |
大腸カメラ検査 |
約2,500円 |
約7,500円 |
大腸カメラ+病理検査 |
約4,000円 |
約11,000円 |
大腸ポリープ切除術 |
ー円 |
ー円 |
※上記金額は目安になります。
※検査費用とは別に、診察料・材料費等がかかります。